中岳(1791m)

【前書き】
 昨年12月に腰を少し痛めていたのも少し回復し始めたので初登りに行くことに。
 スノーシューハイクの下見に島根の安蔵寺山に決めて、もしもの積雪に備えて前日夜に車にスノーシューを積み込む。
 朝5時に起きて雑煮を食べ、出発しようと思ったが、念のためネットで高速道路情報を見ると中国自動車道が積雪のため小月〜美祢間通行止め。高速が通行止めということは、登山口まで車で行くのは無理だろうから九州のどこかへ。鹿児島は晴れなので昔よく登った高隅山に行きたいが、この時間からは無理だし、帰りに帰省の交通渋滞に巻き込まれる。
 ということで最もポピュラーな牧ノ戸から九重へ。久住よりも天狗と中岳へ。 

【年月日】’12.1.2(月)
【コースタイム】牧ノ戸(9:50)→沓掛山(10:15)→扇ヶ鼻分岐(10:50)→避難小屋(11:20)→中岳(12:05)→天狗ヶ城(12:20)
          →避難小屋(12:50)→扇ヶ鼻分岐(13:20)→沓掛山(14:00)→牧ノ戸(14:25)

【同行者】単独

【写真と解説】


 6時頃家を出て、高速で鳥栖JCT経由で九重ICを目指す。順調にいけば8時過ぎには牧ノ戸に着く予定であったが、筑紫野付近で若干の積雪があり、スピードがガクッと落ちる。上り線ではスリップして横を向いたトラックにバスが突っ込んで停止している。乗客はバスの中に座っているが、とんだ災難であろう。下り線を走ってきた警察が、中央分離帯を越えて上り線に入ってその事故処理に当たる。下り線でも滑り始めた車は路側帯の広い場所でチェーンを着けている。私は冬用タイヤなので用心しながらもスイスイ追い越し車線を走る。
 大分道に入って、パーキングのトイレ掃除をしていたおばちゃんと挨拶をする。明け方から雪が降り始めたけど、道路はどうなっているか、とおばちゃんが聞くので、九州道は積雪で事故も起きて渋滞していると話す。大分道は積雪もなく、順調に走る。
 牧ノ戸は登山者の車で結構いっぱい。天気は悪いし、非常に寒いのに。雪も少ないのに多くの登山者がアイゼンを着けている。私は、6本爪を車に積んでいたが、不要と考え置いていく。今日は本当に寒そうなので車の中でカッパの上下を着て、スパッツまで着けて出発。因みに衣服は、下着、カッターシャツ、フリース、雨具の4枚。
 沓掛山まで滑ることなく登り、白い世界に突入。 


 白黒写真ではありません。白いガスが掛かった中を歩いていきます。


 霧氷は光り輝いて美しさを発揮するのに。前途が思いやられます。


 時々、視界が少し開けます。午後から若干天気が回復する予報なので、それに少し期待。
 吹きっ晒しに出ると猛烈な風が吹いて、顔が痛みます。眼鏡に呼気の水蒸気が付着して白くなります。軍手で眼鏡を拭いてもガチガチに凍っていて取れません。何か食べようと避難小屋に入ろうとしたのですが、団体さんがガスバーナーで調理中で中へ入る隙間もありません。しようがなく、入り口の外で菓子パンとチョコボールを食べます。体が冷えて、腹の具合が悪くなりそう。歳とって冷え症になりましたから。


 避難小屋を出ても久住山の姿はガスで全く見えません。とりあえず、天狗ヶ城を目指して歩きます。時々、強風に吹かれて心が萎えます。天狗と中岳の分岐で遂に楽な中岳方向を選択。氷結した御池を歩いて天狗と中岳を結ぶ尾根に出ました。しかし、この辺から頭の中が少しパニック。ここはどこ?多分、右が中岳のはずだが、ここで迷ったら死ぬぞ、などと考えながら歩く。安蔵寺山に登る予定だったので地図も持ってきていない。さらに冷たい強風が思考力を衰えさせる。仮に地図があっても強風と寒さで見ないでしょうけど。


 ガスの中を右方向に進むと何となく見覚えのある地形になり、中岳で間違いないと確信し、一安心。それにしても凍えた世界。


 誰もいない山頂で写真を撮って直ぐ下山。カメラ本内にも白い霜が張り付いて、ずっと消えない。


 次は天狗ヶ城へ。良い写真を撮りたいが、どこも同じような風景。午後から天気が回復するなら時間を掛けて歩き回るか?などと考えながら歩く。


 何もないです。ここは夜明けの写真を撮るのに最適な場所です。天狗ヶ城をご覧ください。


 天狗の後に久住山にも登って天気の回復を待とうかと思いましたが、体が冷えて、腰も痛くなってきたので帰ることにしました。
 扇ヶ鼻分岐を過ぎた辺りから時々青空がちらちら見え始めました。


 沓掛山まで戻りました。気温も少し上がり始めましたが、青空はまだ。


 少し日が差しました。


 雲が次第に上がっていきます。


 今日初めての色の付いた風景です。沓掛山の下の展望台まで一般の人も登って来ています。老夫婦も登ってましたが、下りは大丈夫でしょうか。ちょっと心配でした。

【後書き】
 安蔵寺山に登るつもりが、急遽、九重へ。耐寒訓練みたいな山行でした。今、部屋で着ている服と同じ枚数で−10℃程度の強風の中を歩いたのだから寒くて当然か。保温効果の高い服が欲しいが、高価だし。買えずにいる今日この頃。


【前書き】
 比較的寒い日が続いているし、体もなまっているので九重に出掛けることにしました。
 特に天狗の下の御池が氷結していたら、一度、氷の上を歩いてみたいと考えていたのですが、実現できるか!

【年月日】’08.1.27(日)
【コースタイム】牧ノ戸(8:20)→久住分れ(9:55)→天狗ヶ城(10:25-40)→中岳(10:55-11:00)
          →久住分れ(11:30)→牧ノ戸(13:00)

【同行者】単独
【場所】国土地理院ウォッ地図地図閲覧サービス(試験公開) 493151 2万5千分1地形図名:湯坪 [南東]

【写真と解説】

英彦山が見えています。九重から英彦山を見たのは初めてです。今まで気が付かなかっただけです。
手前の山は万年山だと思います。

久住山と星生崎です。顔に風が当たるとヒリヒリと痛みます。かなり気温が低いと思います。

天狗に登り始めました。写真下に空池、正面は久住山です。今日は比較的人が少なかったです。

御池は完全に氷結しています。天狗頂上の温度計は−10.5℃でした。
天気も回復し、空気も清んでいるので遠くまで綺麗に見えます。

右が星生山で左が星生崎です。
写真左端に小さく、避難小屋が見えています。トイレの整備や登山道に踏み石を敷いたり、やっと登山者による
環境破壊の対策が始まったのか、と思いました。

天狗だけで帰ろうかと思っていたのですが、目の前の中岳を見ているとちょっと行ってみるか、という気分になりました。
中岳は九州本土の中で最高峰だったと思いますが。

中岳から見た天狗と星生山です。

阿蘇の根子岳です。直ぐ近くに見えます。やはり空気の清んだ冬は景色の見え方が違います。

人が御池の上を歩いていたので、私も歩いてみることにしました。
私と荷物の合量は90kg近くあるはず。さっき歩いていた人は60kg位か?
ちょっと心配でしたが、ゆっくりゆっくり歩きました。岸の方から時々、ボコっとか変な音がするので不安でした。

帰りにもう一度、霧氷を撮影しました。
カメラを持った爺ちゃん達が沓掛山の下のコンクリートの歩道上で霧氷を撮影していました。
帰りは天気が回復して、凍結していた登山道がぬかるみ始めていました。

【後書き】
 最近、体重が急激に増して、最後まで歩けるか心配でしたが、特に問題なく歩けました。
 九重に来たのは夏の夜間登山以来かと思いますが、時の経つのは早いものです。
 この前は木々でセミが鳴いていたのに、今日は霧氷。
 本当に時の経つのは早い。

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